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最終更新日:2019/11/8

自治体と保護者の負担軽減!AIを活用した保育園マッチングサービスとは?

  • 編集部記事

これまで保育園の応募者を割り振る作業には、数ヶ月の期間を要していました。なぜなら、保護者の入所希望を受けた自治体は、まずは各家庭の家族構成や労働時間など、さまざまな情報を踏まえないといけないからです。そうした情報を収集した上で、各応募者に適した保育園を割り振っていく必要があるからです。また、できるかぎり各々の希望に沿った形で割り振る必要もあるため、どうしても数ヶ月はかかる状況だったのです。しかし、2018年に富士通が実用化した保育園マッチングサービスは、これまでよりも早い割り振りを可能にしました。

■富士通の保育園マッチングAIサービスにより負担が大幅に軽減

富士通の保育園マッチングサービスが導入された滋賀県草津市では、これまで毎年1,000人以上の応募者の割り振りを担当職員2名で行っていたといいます。当然、応募者全員を割り振るまでには1ヶ月以上かかっており、担当者自身の負担も極めて大きなものになっていました。この作業にかかる手間を大幅に削減するために開発されたのが、AIを活用した保育園マッチングサービスでした。

 

富士通が開発した保育園マッチングサービスには、「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」というAIが搭載されています。このAIにより、応募者の要望や自治体の定める基準などに沿った数千人規模の保育園の割り振りが、数秒で可能になりました。

(参照:SankeiBiz AIが保育所マッチング 富士通実用化、自治体と保護者負担軽減)
(参照:富士通 業界初!AIを搭載した「MICJET MISALIO 保育所AI入所選考」ソフト提供開始 千人規模の児童のきめ細かな保育所割り当てをわずか数秒で算出)

 

■マッチングAIサービスで利害の一致しない人たちの関係を合理的に解決

富士通が開発した「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」はルールベースのAIとなっており、優先順位に沿った応募者の希望ができるかぎり叶うように割り当てられます。また、この割り当ても数秒で完了するため、これまでの手間が大幅に削減されました。保育園利用調整指数(保育が必要な人を優先できるように各自治体が個別に設定した基準)、兄弟の入所希望、希望施設といった児童ごとの情報や、保育園の空き情報などのデータを取り込むことで、素早い割り振りが可能になったのです。

 

■自治体だけでなく保護者の負担もマッチングAIサービスで軽減

従来の方法では割り振りに1ヶ月以上かかっていたため、自治体にかかる負担も非常に大きなものとなっていました。しかし、負担がかかっていたのは自治体だけではなく、入所希望者もです。なぜなら、応募の結果が出るまでの期間が長くなってしまうと、仕事復帰に向けた準備にとりかかれないなどの支障があるためです。その点、富士通の保育園マッチングサービスを活用して割り振りがスピーディーになれば、万が一希望の保育園に入所できなくても、すぐに別の保育園を探すなどの行動を起こせます。しかし「希望する保育園に入れるかどうかわからない」という状態では、新たな保育園を探すこともできず、ただ待つことしかできないのです。そのような入所希望者にとっても、大きな負担の解消になる、AIによる割り振り時間削減は非常に大きな価値があるといえます。

 

■AIの力を借りて子どもと向き合う時間を長くする

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今回の保育所マッチングサービスは、さいたま市の実証実験を反映したものとされています。さいたま市内の8,000人の匿名データをもとに、実証実験で用いたゲーム理論を反映したそうです。第二行政ソリューション事業本部本部長の岡田英人氏は、以下のように述べています。

「保育所に務める方は、本来であれば子どもと向き合う仕事のはずだが、何日も残業しながら選考の準備をすることに違和感を覚えており、共感した。このような業務を効率化することで本来の業務に取り組んでもらいたいと思い、製品化した」

子どもと向き合い、子どもの成長を見守っていくことが、保育所に務める方にとっての本来の仕事であるはずです。にも関わらず、別の作業に時間を割かなければならない状況は、あまり好ましいとはいえないでしょう。そのような状況を打破できるという点でも、富士通の保育所マッチングサービスは大きな役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。

(参照:マイナビニュース 富士通がAIで保育所の入所選考を効率化する自治体向け新ソフト)

 

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