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業態業種別-AIの導入活用事例-

最終更新日:2019/9/9

フードロスよさようなら!食品廃棄を減らす需要予測AIの活用事例まとめ


フードロスよさようなら!食品廃棄を減らす需要予測AIの活用事例まとめ

生活スタイルの多様化による嗜好の違いや商品サイクルの短命化、マス広告の衰退とソーシャルメディアの台頭などにより、どのような商品に需要が生まれるのかを予測しにくくなっています。一方で、節分の風物詩ともなった恵方巻の大量廃棄が社会問題化するなど、もともと消費期限の短い生鮮品など食品廃棄への視線は厳しさを増しています。今回は、食品・飲食業界で広がるAIを活用した需要予測の事例についてまとめました。

 

■スシローの事例、年間10億皿のすしの鮮度や需要予測をビッグデータで管理

スシロー、年間10億皿のすしの鮮度や需要予測をビッグデータで管理|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

回転寿司のチェーン店「スシロー」を運営するあきんどスシローでは、レーンを流れるすべてのすし皿にICタグをつけ、売上状況や鮮度管理を行っています。どんな店で何のネタがたくさん食べられていて、どれが廃棄されてしまったのか。こういったデータを数億件蓄積し、そこに店舗の込み具合や個々の利用客の着席時間などを加味することで、1分後と15分後の需要を予測しています。

以前はプログラムで抽出したデータをExcelのマクロで分析していましたが、毎年10億件以上ずつ蓄積されていくデータを分析するとなると限界があります。そのため、同社ではビッグデータをよりフレキシブルに分析できるプラットフォームを構築し、マーケティングや商品開発に役立てているわけです。

スシローは他社よりも圧倒的にレーンを流れるすしの量が多く、キャンペーンによるメニュー変更も頻繁に行われます。年商1,100億円規模のチェーンともなると、年間の廃棄量を1%減らすだけでも年間で数億円のコスト削減につながるのです。

(参照:アシスト ビッグデータの高速分析で、隠れていた課題や問題点を可視化)

 

■東京都の事例、フードロス削減目指し食品の需要予測AIシステム構築を主導

東京都、フードロス削減目指し食品の需要予測システム構築を主導|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

東京都は、官民連携で食品ロス削減への取り組みを始めています。都の主導のもと、食品メーカー、小売りなどの各業種が情報共有をし、需要の予測情報をまとめて製造過多を防ぐというもので、具体的には小売り店や卸、食品メーカーから売り上げや在庫の情報提供を受けて、需要予測を手掛ける企業に情報を一元化。予測会社は天候やイベントといった要素も加味して、食品の需要予測を提供します。

食品メーカーは、小売店からの発注情報をもとに食品の製造量を調節します。しかし、自前のシステム化が遅れている中小企業などは自社製品の売れ行きを地域、期間ごとに細かく把握していない場合が多く、廃棄が生まれやすい環境にあります。

今回の東京都の取り組みでは、こうした中小企業も活用しやすい仕組みを目指すとのことで、中小企業中心に数十社前後の参加を求め、2019年中に実証実験が開始されるもようです。

食品廃棄の大半は、小売店や飲食店、ホテルなどの事業系だとされています。そのため、フードロスの改善には、食のサプライチェーンでの情報共有が必須とされて指摘されてきました。

ただ、POS(販売管理システム)による売り上げデータなどは、企業のマーケティングや販売戦略の要ともいっても過言ではありません。都が仲立ちをするとはいえ、どれくらいの企業が情報提供に前向きとなるかは未知数といえます。

(参照:日本経済新聞 食品ロス削減 需要予測 都、メーカー・小売りと年内にも実験)

 

■売上データと気象データをつなぎAIで需要予測

食品の流通量と天候は大きく関係します。例えば、冬場であれば肌寒い日が続けばおでんやなべ物などが恋しくなりますし、夏の猛暑が続けば、清涼飲料水やアイスクリーム、冷たい麺類などの需要が伸びるでしょう。

そこで、食品の売上データと気象データという二つのビッグデータをAIによってつなぎ、食品の需要予測に活用しようという取り組みも行われています。

ビッグデータによる需要分析に加え、AIによるさまざまな予測モデルの導入で、食品業界をはじめとする需要分析は、ますますの精度向上が見込まれるでしょう。

 

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