AI・人工知能の技術が積極的に活用されている分野の一つが画像認識です。画像認識は、動画・画像データからパターンを認識して、その特徴から対象物を特定することが出来ます。画像認識はディープラーニングにより精度が飛躍的に向上し、さまざまな業種・業界で導入が進んでいます。
これまでAIsmileyに投稿された記事の中から、画像認識AIの導入活用事例に関する記事をピックアップ!各業界が抱えている課題と導入効果をまとめました。画像認識AIがどんな課題を解決してくれるのか?導入後の効果は?など企業の画像認識AI導入事例をぜひ参考にしてください。
1、羽田空港×認証ゲートへの画像認識AI導入活用事例
(ディープラーニングで加速する顔認識や画像認識や文字認識(OCR)技術×AIの活用事例)
【業界】航空・交通
【画像認識AI導入企業名】羽田空港
【課題】外国人の入国手続きにより多くの人員を割くために、日本人帰国者の入国手続きを簡素化したい
【効果】老化や化粧、表情による顔の変化も認識。共連れ等の不正も検知してアラートする。
法務省入国管理局では、外国人の入国手続きにより多くの人員を割く必要があり、そのためには日本人帰国者の入国手続きを簡素化する必要があるため、こうした顔認証ゲートの導入に踏み切りました。
パナソニックの顔認証ゲートは「初めての人・高齢の人でも、抵抗感なく間違わない・迷わない」簡単で安心なセキュリティシステムであることが特徴です。顔認証ゲートの利用にあたり、事前登録は一切不要。日本のパスポートに内蔵されているICチップ内の顔写真と、入国ゲートで撮影した本人の写真を照合し、本人確認を行っています。
パナソニックの顔認識技術で、老化や化粧、表情による顔の変化も認識し、共連れ等の不正も検知してアラートすることが可能となりました。
2、JFEスチール株式会社×安全管理業務への画像認識AI導入活用事例
【業界】鉄鋼・製造業
【画像認識AI導入企業名】JFEスチール株式会社
【課題】世代交代とともに業務経験の少ない若手作業員が増え、安全管理の強化が必要
【効果】条件によって立ち入りが制限される作業区域内でもAIが正しくエリアを認識
製造大手JFEスチールとNECは、AIによる画像認識技術を製鉄所作業員の安全管理業務に活用する取り組みを開始しました。
近年、世代交代とともに業務経験の少ない若手作業員が増えており、安全管理を強化するにはAIが最適と判断したとのことです。JFEスチール社の製鉄所内は場所によって照明条件が異なり、さまざまな装置が配置されていることに加えて、作業員もさまざまな姿勢で作業にあたることから、人物検知が難しい環境でした。
そこで、ディープラーニングによって大量の人物画像をAIに学習させ、実用レベルでの人物検知を実現させることで、条件によって立ち入りが制限される作業区域内でもAIが正しくエリアを認識できるようになったのです。作業員の不正な立ち入りを検知した場合、AIが警告を発するとともに自動でラインを停止します。
こうしたAIによる安全管理はすでに、JFEスチールの知多製造所(愛知県)で導入され、効果が認められたことから、2019年には全社展開する予定となっています。
3、Alibaba×Eコマースサイトへの画像認識AI・検索技術の導入活用事例
(AI・人工知能を使った画像認識技術でできること、その活用事例)
【業界】通信販売・Eコマース
【画像認識AI導入企業名】アリババ・グループ・ホールディング
【課題】「欲しいアイテムを見つけるのが困難」「アイテムが豊富すぎて混乱する」といったクレームがある
【効果】自分の欲しい商品写真をアップロードするだけで類似商品を探してくれる
Eコマースの世界的大手、中国のアリババ・グループは、早くからオンライン通販サイトに画像検索技術を取り入れています。
アリババの通販サイト「淘宝(タオバオ)」や「天猫(Tmall)」では、欲しい商品の写真をアップロードすると、サイトに掲載されている膨大な商品の中から類似のものを見つけ出してくれます。アリババによると、Eコマースプラットフォームに関するユーザーのクレームは大きく2つに集約されるといい、ひとつは「欲しいアイテムを見つけるのが困難」、もうひとつは「アイテムが豊富すぎて混乱する」というものだそうです。自分の欲しい商品写真をアップロードするだけで類似商品を探し出す画像検索は、こうしたユーザーのクレームを解決する手段なのです。
この技術を支えているのは、マシンラーニングとディープラーニングを活用したアリババ独自の画像検索エンジン「Image Search」。アリババは2009年に画像認識や文字認識を研究する研究所、図像和美研究団を自社内に設立し、人工知能による商品検索アルゴリズムを開発しています。
4、焼津水産工場×マグロの検品業務への画像認識AI導入活用事例
【業界】農林水産業
【画像認識AI導入企業名】焼津市水産工場
【課題】高齢化などでマグロの目利きができる熟練者は全盛期の半分に減少、技術伝承が困難
【効果】その道35年の職人と約85%の一致度を達成
電通と電通国際情報サービス、双日が開発したのは、天然マグロの品質を判定する画像認識システム「Tuna scope」です。マグロの目利きになるには、最低でも10年はかかるそうです。しかし高齢化などでマグロの目利きができる熟練者は全盛期の半分にまで減少しており、後世にその技術や知識を伝えるのが難しくなっています。
「Tuna scope」は焼津の水産工場では、キハダマグロの尾の断面約4,000本のマグロの断面画像を収集。これらをマシンラーニング(機械学習)でAIに覚えさせ、たった1カ月で目利きのノウハウを取得させました。「Tuna scope」のAIは大量の画像からポイントを独自に解釈し、ノウハウとして確立することに成功しました。
開発したアプリを焼津の水産工場の検品フローに投入したところ、その道35年の職人と約85%の一致度を達成したとのことです。
また、AIが品質判定したマグロは東京のすし店に運ばれ、「AIマグロ」として販売されました。約1,000皿のAIマグロを試した客のうち、90%がその味に満足したといいます。
5、アサヒビール株式会社×ワイン検査業務への画像認識AI導入活用事例
【業界】飲料・製造業
【画像認識AI導入企業名】アサヒビール株式会社
【課題】ワインの輸入量の拡大によるワインの中味検査に関する労働力不足
【効果】1ラインあたり10人ほどの検査員の労働力を代替
アサヒビールは2019年5月、NECと共同で画像認識技術を用いた輸入ワインの中味自動検査機を開発したと明らかにしました。
これまで輸入ワインの検査作業は、検査員の目視で行われてきました。瓶を光に透かし、液体に微細な異物が混入していないかをラベルの隙間からチェックするという、繊細かつ熟練した作業が求められます。そのため、現在の輸入ワインの販売数量を検査するのに1ラインあたり10人ほどの検査員が必要とされるといいます。
同検査機では、画像認識システムのほか、赤外光照明やカメラも用いて検査を行います。ワインを検査機にかけると、約10秒間瓶が傾斜・旋回します。すると液体に緩やかな渦流が発生し、ラベルに隠れて見えなかったわずかな異物も発見できるというものです。
ワイン瓶のさまざまな形状や、赤ワイン・白ワインなどの液色の違いのデータをあらかじめ登録しておくことで、最適な検査パターンを適用できます。
最近では、製造現場の検品作業のほか、セキュリティ対策やECサイトの自動分類などにも画像認識AIの利用分野は次第に拡大しております
少子高齢化による労働力不足で働き方改革が求められる昨今、ますます活用が広がっていくでしょう。
【無料資料】「画像認識AIサービス比較資料」の入手方法
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