AIsmiley Magazine

AIsmiley編集部によるAI・人工知能サービスの導入事例や活用事例などの情報を記事にしてお届けします

AI・人工知能サービス

2019/7/24

AIによる画像認識システムで検品業務を効率化


Iによる画像認識システムで検品業務を効率化|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

AI・人工知能を搭載した画像認識システム使用の検品システムが、注目を集めています。今回は商品の検品精度を上げつつ効率化・スピード向上を目指す取り組みをまとめました。

 

■画像認識ソリューションによる検品・検査分野、21年に236億円規模へ

ミック経済研究所によると、2017年度のAIによる画像認識ソリューションの市場規模は19億1,000万円で、2018年度は前年比209.5%の39億8,200万円、2021年度までには551億円まで拡大するとされています。中でも、検品・検査分野の2017年度の市場規模(売上高ベース)は9億6,000万円、2018年度は18億6500万円で、2021年までに236億円市場になると予測されています。このように導入が進んでいる理由は、検品、検査工程のスピード化や人件費削減といったコスト削減効果が目に見えやすいからでしょう。

(参照:MONOist 深層学習による画像認識ソリューション市場は2021年度に551億円へ)

 

■0.03秒で通過・移動する物体を判別するNECの「高速カメラ物体認識技術」

NEC高速カメラが毎秒1,000フレームもの画像を撮影し、その中から合否を判別するのに適したものを瞬時に選別します。実験では、カメラの前を0.03秒で通過・移動する物体の文字の違いを95%以上の精度で判別できたそうです。

このシステムの特徴は2点あり、1つは大量の画像を瞬時に判別できる点。もう1点は高速に画像を認識できるようにするため、同一の物体を撮影した大量の画像を使用した点です。

これまで高速で動く製造ラインでは、画像認識による検品作業が難しいという課題がありました。しかし、今回の高速カメラ物体認識技術を活用すれば、ラインの速度を落とさずとも検品作業が行えるようになります。

(参照:IT Leaders NEC、「高速カメラ物体認識技術」を開発、高速に流れる製造ラインをリアルタイムに検品可能に)

 

■AIがマグロの美味しさを判定する画像認識システム「Tuna scope」

検品システムといえば製造業を思い浮かべるかもしれません。電通と電通国際情報サービス、双日が開発したのは、天然マグロの品質を判定する画像認識システム「Tuna scope」です。

築地や豊洲のマグロの競りで、仲買人と呼ばれるマグロのプロが尾の断面をチェックしている映像を目にしたことはありませんか?マグロの尾の断面部分は、味や食感、鮮度など、身の品質を指し示すあらゆる情報が凝縮されているといいます。プロは、この尾の断面に現れた脂の入り方や色つやなどから、マグロの目利きをしているのです。このプロの経験と勘をAIに託そうというのが「Tuna scope」です。

マグロの目利きになるには、最低でも10年はかかるそうです。しかし高齢化などでマグロの目利きができる熟練者は全盛期の半分にまで減少しており、後世にその技術や知識を伝えるのが難しくなっています。

「Tuna scope」は焼津の水産工場で、キハダマグロの尾の断面約4,000本のマグロの断面画像を収集。これらをマシンラーニング(機械学習)でAIに覚えさせ、たった1カ月で目利きのノウハウを取得させました。目利きのポイントは職人のセンスともいうべき部分で、プロでも言語化しにくいものだといいます。「Tuna scope」のAIは大量の画像からポイントを独自に解釈し、ノウハウとして確立することに成功したのです。開発したアプリを焼津の水産工場の検品フローに投入したところ、その道35年の職人と約85%の一致度を達成したとのことです。

また、AIが品質判定したマグロは東京のすし店に運ばれ、「AIマグロ」として販売されました。約1,000皿のAIマグロを試した客のうち、90%がその味に満足したといいます。

(参照:TUNA SCOPEオフィシャルサイト)

 

■画像認識システムによる目利き、さらなる応用検品に期待

今回紹介した事例の中でも、「Tuna scope」のような大量の画像を用いた画像認識システムによる目利きのテクノロジーは、今後さまざまな分野への応用が期待出来ます。少子・高齢化で熟練した技術の継承が難しくなる中、AIによる検品・品質判定は今後さらに重要性を増すでしょう。

 

 

この記事で紹介されたAIサービスを無料で資料請求