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最終更新日:2020/1/16

「あいまい検索」もおまかせ!AI×アルゴリズムで検索機能が大幅パワーアップ

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「あいまい検索」もおまかせ!AI×アルゴリズムで検索機能が大幅パワーアップ|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

GoogleのテレビCMをご覧になった方も多いでしょう。「この近くにあるいい感じのカフェ」――こんなあいまいなオーダーも、Google検索におまかせ。Googleマップから「いい感じのカフェ」を選び出し、店舗や料理の写真、地図、位置情報を表示してくれます。あなたはその中から、今の気分に合ったもっともいい感じのカフェを選ぶだけでOK。

こんなあいまいなWeb検索を可能にしたのは、AI・人工知能です。

■セマンティック検索とは何か

あいまいな検索のことを、専門用語で「セマンティック検索」といいます。セマンティック(semantic)とは英語で「意味の」「語義の」といった意味を指す単語です。

セマンティック検索とは、検索キーワードを始めとする入力情報から、検索ユーザーの意図・目的を読み取り、ユーザーが求める検索結果を提示するという概念、またその技術です。

セマンティック検索の上位概念として、「セマンティックウェブ(Web)」というものがあります。これは、Webサイトを単なる文字列ではなく、背景や文脈を持つものとしてとらえるというものです。Webサイトの意味をとらえることで、その内容を検索結果に反映させることができるのです。

例えば「飲み屋」と入力すると、「居酒屋」や「バー」も含んだ検索結果を表示させることができるというわけです。

 

■Googleのあいまい検索技術「RankBrain」

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Googleのあいまい検索を可能にした人工知能技術「RankBrain(ランクブレイン)」は、2015年に導入されました。Googleがブルームバーグの英語インタビューで、RankBrainを「検索順位を評価するアルゴリズムのうち、3番目に重要」だと表明し、大きな話題を呼びました。

RankBrainは機械学習システムにより、これまで検索されたことがない内容であっても過去に検索された内容と類似しているのではないかと推測したり、解釈したりしようとします。

RankBrainの学習方法としては、日々のGoogleユーザーの検索履歴からの学習と、Web上に人間が作成したWebサイトなどの情報源からの学習の2種類があるようです。

 

■なぜ検索エンジン(Google)は「あいまい検索」を追求するのか

では、なぜGoogleはあいまい検索を追求しているのでしょうか。それは、Googleが「よりつながれた世界(connected world)」を目指しているからに他なりません。この「よりつながれた世界」というのは、以下のような条件を満たす世界のことを指します。

・より多くのデータが集まる
・スパムが少ない
・ユーザーの意図に対する理解力が高い
・自然言語による検索が拡大する

上記のような条件を満たしていれば、検索によって情報を得ようとするユーザーの最善の結果を得られる可能性が高まるのです。

特にインターネット上においては、2年ごとに世界のデータ量が倍増しているといわれていますので、「いかにオンライン上でユーザーが求める最適な情報を与えられるか」という点が重要になります。

とはいえ、情報を求めているユーザー全員が「探している情報に対する鮮明なイメージ」を持っているとは限りません。場合によっては「なんとなくのイメージはあるのだけど、具体的な商品名までは分からない」というケースも多々あるということです。

そのようなユーザーに対してもあいまい検索によってユーザーの意図を汲み取れるようになれば、結果的にユーザーの満足度を向上させることができるようになるでしょう。それが、まさにGoogleがあいまい検索を追求している理由なのです。

(参照:Web担当者Forum AI世代の検索エンジンについていくための「セマンティック検索」「エンティティ」基礎入門 (前編) )

 

■あいまい検索の処理フロー

そんなあいまい検索ですが、GoogleのRankBrainに関しては具体的な仕組みが公表されているわけではありません。ただ、Google以外にもあいまい検索の技術を提供している企業は数多く存在するため、それらの企業の技術を参考にしてみると良いでしょう。

例えば住友電工システムでは、あいまい検索の処理の流れとして、以下の2ステップが存在しています。1つ目が「文字部分列の選別」、そして2つ目が「スコア算出」です。

 

・文字部分列の選別

検索した文章の出現頻度をもとにして、検索に有効な文字部分列を選別していきます。検索の精度を維持しながら検索処理を行うことができ、文章が少し長文であっても問題なく選別を行えるのが特徴です。

 

・スコア算出

部分文字列の出現頻度や出現集中度などを踏まえた上でスコア化します。例えば、部分文字列の出現するドキュメントが少ない場合には、出現頻度が低いためスコアが高くなるわけです。さらに同じドキュメント内で部分文字列が何度も出現する場合にもスコアが高くなります。そのため、コールセンターのFAQ検索や類似問い合わせの検索などに活用されているそうです。

(参照:住友電工情報システム株式会社 先進技術:あいまい検索(類似検索))

 

■RankBrainやあいまい検索にSEO対策は必要か

RankBrainによるSEO対策が気になるところですが、実際には特別な対応をする必要はないようです。Googleはユーザーにとって有益な情報を含むサイトを上位表示するように日々アルゴリズムを研究しているので、基本に忠実に、Webサイトの内容を充実させていくことが一番の対策になるといえます。RankBrainはすでに2015年から導入されているので、今現在検索サイトから十分な流入があるとすれば、対策はできているといえるでしょう。

冒頭で紹介したGoogleのテレビCMでのあいまい検索は、検索結果に表示される店と表示されない店があるようです。Googleマイビジネスにお店の情報を登録しておくほか、FacebookなどのSNSや公式Webサイトなどの情報を充実させて、Googleがより多くのキーワードに関連する情報を拾ってくれるようにしておくことが大切なようです。また、Googleマップ上の口コミに書かれた情報も検索結果に反映されるとみられるため、ユーザーの口コミを増やしてもらうこと、口コミされたら返信するといったことから始めてみるとよいかもしれません。

 

■「あいまい検索」への取り組みの意図を考えよう

セマンティック検索など、あいまいな検索に対応するための取り組みの背景にあるのは、常にユーザーの満足度を向上させようと考えです。とくに、Googleは収益の大半を広告で得ているので、その収益源となる検索アルゴリズムの改良は命綱ともいえます。

「Googleの上位に表示されるためにSEO対策をする」といったテクニックに走るよりも、こうした取り組みの背景にある意図を踏まえると、サイトの内容を充実させたり、ユーザーが使いやすいWeb作りをしたりしたほうが合理的といえるでしょう。結果的にユーザーの満足度が向上し、検索アルゴリズムからも高く評価される近道となる可能性があるからです。

 

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