近年はさまざまな場所でAIが活用され始めており、AI・人工知能という存在自体は決して珍しいものではなくなりました。多くの人が日常的に利用しているスマートフォンでもAIは手軽に利用できるため、身近な存在として捉えている方も多いのではないでしょうか。
また、最近では入力したテキストを自動で読み上げてくれる「音声合成ソフト」の活用も広がっており、多くの注目を集めています。この音声合成(音声読み上げ)技術に関しては、無料でその技術を体感できるフリーソフトも多く提供されているため、今すぐ活用していくことも可能なのです。
今回は、代表的な音声合成フリーソフトの機能や特徴などを詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
■そもそも音声合成ソフトって何?
冒頭でもご紹介したように、音声合成ソフトは「入力したテキストを自動で読み上げてくれるソフト」のことを指します。もともと、目が不自由な人や、小さな文字を読むのが困難な高齢者に向けて開発が進められていました。
ホームページやテキストファイルなどの文字を機会が読み上げてくれれば、字を読むことができない人でも理解することができるということです。
ただ、最近では上記の目的だけでなく、さまざまな領域で音声合成ソフトが活用され始めています。現在はコンテンツ作成において利用されるケースが多くなってきていますが、もともとは「目が不自由な人」「文字を読むのが困難な高齢者」を対象に開発が進められたという背景を理解しておくことで、よりユーザー目線を大切にできるのではないでしょうか。
ちなみに、官公庁などのホームページではすでに音声合成ソフトが導入されており、テキストを読み上げてもらえるようになっています。そのため、今後はさまざまなサイトで音声合成ソフトが導入されていく可能性もあるでしょう。
とはいえ、現状はまだ音声合成ソフトが導入されていないサイトの方が多く、ユーザー自身が音声合成ソフトを用意しなければならない状況にあります。
「さすがに音声合成ソフトの導入は大変そう」といった印象をお持ちの方も多いかもしれませんが、無料で利用できるフリーソフトも多く存在していますので、ぜひそれらを活用してみてはいかがでしょうか。
ここからは、いくつか代表的な音声合成ソフトの機能や特徴などをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
・テキストーク
(参照:無料のテキスト読み上げソフト – テキストーク)
無料で利用できる音声合成ソフトの中でも特に高い人気を誇るのが、テキストークというフリーソフトです。このテキストークの特徴としては、「Open J Talk」というテキスト音声合成システムを採用している点が挙げられるでしょう。
日本語の場合、男性の声が1種類、女性の声が6種類用意されており、英語の場合は女性の声で1種類が用意されています。このようにラインナップが豊富であるという点も大きな特徴のひとつといえるでしょう。
また、WAVやMP3といったデータとして保存できるという点も大きな特徴のひとつです。手軽にデータの保存が行えるため、YouTubeの動画を作成する人などにも多く用いられています。
・ソフトーク
(参照:SofTalk – アットウィキ)
ソフトークも、上記のテキストークと同様に高い人気を誇るフリーソフトです。他の音声合成ソフトと比較した際の大きな特徴としては、リピート再生機能が付いている点が挙げられるでしょう。
部分的に聞き直したい箇所がある場合でも、気軽にリピート再生によって聞き直しができるため、使い勝手の良さを感じられるフリーソフトといえるのではないでしょうか。
ただし、テキストークと比較すると声の種類は多くありません。女性・男性・ロボットから選ぶことはできますが、テキストークのように何種類もの女性の声が用意されているわけではないので、声のバリエーションを求めている人にとっては物足りなさを感じてしまうこともあるでしょう。
ですが、やはりそれ以上に使い勝手の良さが抜群に良いフリーソフトですので、使いやすさを重視している人にはおすすめのソフトといえます。
・棒読みちゃん
(参照:棒読みちゃん – ダウンロード(音声合成で日本語文章を読み上げ))
棒読みちゃんは、2ちゃんねる専用のブラウザの音声読み上げに多く用いられているフリーソフトです。ただ、最近は動画のナレーションなどにも採用され始めており、さまざまな場所で活用することができます。
他のフリーソフトと比較した場合の特徴としては、声が8種類用意されている点が挙げられるでしょう。動画のテイストにマッチした音声を探している人などにとって、声が8種類も用意されているという点は高く評価できるポイントなのではないでしょうか。
■有料ソフトであればより高品質なナレーションの作成も可能
現在はさまざまなフリーソフトが存在しており、それぞれ異なる特徴を持っていることがお分かりいただけたかと思います。基本的には上記でご紹介したフリーソフトを活用すれば、ある程度高品質な音声を作成することができますが、より高品質な音声を作成したいという場合には、有料ソフトの導入を検討してみるのも良いでしょう。
有料ソフトの特徴として挙げられるのは、やはり「フリーソフトよりも声の種類が豊富」という点です。フリーソフトの場合は、女性・男性・ロボットというラインナップが一般的ですが、有料ソフトであれば「小さな女の子」などを選択できるものも存在します。
また、シンプルな読み上げだけでなく、ソングエディタ(歌声)を作成する機能が設けられているソフトなども存在しているため、より多様な使い方をすることができるでしょう。
さらに、フリーソフトの場合は無機質で感情のこもっていない音声が一般的ですが、有料ソフトであれば、怒りや悲しみなど、感情表現にもこだわって音声を作成することが可能です。
そのため、会話が多い文章を音声化したい人などは、有料ソフトを活用したほうが高品質な音声を作成できるでしょう。
■まずはフリーの音声合成ソフトから試してみよう
今回は、無料で利用できる音声合成ソフトの機能や特徴などを詳しくご紹介しました。有料ソフトであれば、より高品質な音声を作成することができますが、いきなり有料ソフトを導入してもすべての機能を使いこなせない可能性があります。
そのため、まずはフリーの音声合成ソフトから試してみるのが合理的といえるのではないでしょうか。今すぐ利用を開始できますので、ぜひこの機会にフリーの音声合成ソフトを利用してみてください。