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AI・人工知能サービス

2020/8/27

品質管理の精度を高めるAIの活用事例集

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品質管理の精度を高めるAIの活用事例集|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

少子高齢化に伴い、今後は生産年齢人口がさらに減少していく可能性が高まっており、多くの企業にとって「業務効率化」や「生産性向上」などが課題となっている状況です。特に、製造業においては従業員の高齢化が加速しており、いち早く属人化から脱却しなければならない状況に追い込まれつつあります。

そのような中で、品質管理の精度を高めるためにAIを活用する企業が増加しており、生産性向上につなげるための方法として注目が集まっているのをご存知でしょうか。今回は、品質管理の精度を高めるAIの活用事例を詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

■アウディ:プレス工場の品質管理をAIで自動化

■アウディ:プレス工場の品質管理をAIで自動化|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

ドイツの大手自動車メーカーであるアウディは、自動車部品の品質管理にAIを活用しています。アウディがAIを活用しているのは、プレス工場で製造される部品のひび割れを検査する業務です。

これまで、アウディのプレス工場では、従業員による目視でのチェックに加え、画像認識技術を活用したソフトでの内視鏡撮影画像の判定という2段階の体制を整えていました。しかし、目視でのチェックには大きな手間がかかる上に、画像ソフトウェアでの検査は内視鏡を通すための時間がかかるため、決して効率的とはいえない環境だったそうです。また、光の当たり方によっては誤判定を起こしてしまうこともあり、決して品質管理の精度が高いとはいえない状況にあったといいます。

そこで、アウディではAIを用いた画像認識によってひび割れを自動検知するシステムを導入しました。当然、AIを高い精度で活用するには学習用データが必要になるため、同社の開発チームが数百万枚にものぼるサンプル画像を収集したそうです。

その作業自体には多くの時間と労力がかかったものの、大量のデータを学習させたことにより、光の当たり具合が異なる場合を含めてひび割れを正確に検知し、数秒で検査を完了できるシステムの開発に成功したそうです。

開発に至るまでのプロセスに多くの労力を費やしたことは想像に難くないですが、それ以上の効率化を実現できているという点を踏まえれば、この取り組みは成功事例のひとつといえるのではないでしょうか。

 

■中国液晶パネル工場ではAI活用によって品質検査工程の省略化を実現

■中国液晶パネル工場ではAI活用によって品質検査工程の省略化を実現|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

ある中国の液晶パネル工場では、これまで150人体制で製品品質検査の各工程を目視で行っていたそうです。しかし、目視による検査は作業時間がかかるだけでなく、ヒューマンエラーも発生してしまうことがあります。とはいえ、目視による検査を行うためにもスキルは求められるため、研修やトレーニングといった期間が必要であり、決して完全とはいえない検査体制のために多くの時間とコストをかけなければならない状況に陥っていたわけです。

そこで、この工場ではAIを活用して目視による検査を抜本的に削減させる取り組みをスタートさせました。液晶パネルの欠陥は非常にサイズが小さく、コードも150種類以上と多いため、当初はAIが間違って認識してしまうケースも少なくなかったといいます。

しかし、検査画像の背景をマスキングしたりフリッピング処理したりする対策に加え、IBMからデータクレンジングや機械学習などの面でサポートを受けることで、欠陥の分析精度を当初の65%から95.2%にまで高めることに成功したそうです。

分析精度を向上できたという点はもちろん大きな功績ですが、AIを活用する環境を整えたことで大幅な人件費削減を実現できたという点も評価すべきポイントといえるのではないでしょうか。

 

■JR西日本は車両の安全性向上にAIを活用

■JR西日本は車両の安全性向上にAIを活用|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

(参照:JR西日本 West Japan Railway Company:トップページ)

JR西日本では、AIを活用して新幹線の走行音から異常を検知するシステムを開発しています。このシステムを開発するきっかけとなったのは、2017年12月にJR西日本の山陽新幹線のぞみの台車が破断寸前のまま運行を続けた問題です。

この車両の乗務員は異音や振動など、計30の異変に気付きながら、のぞみ34号を約3時間走行させていました。台車の亀裂は破断寸前になっており、国の運輸安全委員会から新幹線では初となる「重大インシデント」と認定されたことでも知られています。

このような事態を防ぐために開発されたのが、線路近くに設置されたマイクで走行音を録音し、正常な走行音を学習したAIシステム(判別システム)に送るという仕組みのシステムです。もし、ここで通常とは異なる音を検知すれば、司令所に通知され、司令員が運行の可否を判断するという仕組みになっています。なお、マイクはすべて線路近くに設置されているため、車両自体への設備は不要となっているそうです。

こういった「音」による異常検知は、よほど聴力に長けた担当者がいない限り、人間の力だけで行っていくのは難しいと言わざるを得ないでしょう。しかし、JR西日本のように過去の走行音をAIに学習させていけば、過去の「正常音」との比較を高い精度で行えるようになるため、より確実に異常を検知していくことが可能になるのです。

特に新幹線などは、人の目や耳では確認できないレベルの異常が死亡事故を招いてしまう可能性も否めませんので、AI活用に相応しい分野といえるのではないでしょうか。

 

■AIによる品質管理が安全性と効率性の向上を実現する

今回は、品質管理の精度を高めるAIの活用事例についてご紹介しました。AIを活用することによって、より高い精度で品質管理を行えるようになるだけでなく、多くの企業が課題としている「業務効率化」も実現できるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

少子高齢化に伴う人手不足が深刻化している現代において、業務効率化は多くの企業にとって重要な課題かと思いますが、業務効率を追求するあまり品質が低下してしまっては意味がありません。特に、目視によるチェック作業などを怠ってしまえば、欠陥品が市場に出回ることになり、企業のブランディングにも傷をつけてしまう可能性があるのです。

その点、AIを活用すれば効率性と品質の両方を保ちながら、生産性向上につなげていくことができます。より高い品質を追求しながら業務効率化を図りたいとお考えの際は、ぜひこの機会にAIの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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