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最終更新日:2020/6/2

来店者情報を可視化するAIの仕組みとメリット

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来店者情報を可視化するAIの仕組みとメリット|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

近年はさまざまな分野でAIが導入・活用され始めており、業務効率の改善やセキュリティの強化など、人の手だけでは難しかったものも容易に実現できるようになりました。その中でも、画像認識技術を活用したシステムは来店者の情報を可視化することができるという特徴があるため、防犯や本人認証といった目的に加え、マーケティングに活用することもできるのです。

ただ、本人を特定できる技術には否定的な意見もあり、プライバシーへの影響を懸念する声があるのも事実です。そこで今回は、来店者情報を可視化するAI(画像認識技術)の仕組みや、メリットとデメリットについて詳しくご紹介していきます。

■AIで可視化することができる来店者情報の種類

■AIで可視化することができる来店者情報の種類|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

AIが搭載されているカメラを店舗に搭載した場合、来店者のさまざまな情報を可視化することができるようになります。その一例としては、以下のような情報が挙げられるでしょう。

・来店者の数
・退店者の数
・店舗前の交通状況
・ディスプレイを閲覧した人の数
・店舗内の混雑状況
・店舗の平均滞在時間
・来店者の属性(性別、年齢など)
・新規客の数
・リピーター客の数
・商品の購買率

主にこれらの情報を可視化することが可能になるため、防犯という観点だけでなく、より売上を向上させるためのマーケティングとして活用していくことができるわけです。これは、AIを搭載しているカメラだからこそ実現できる大きなメリットといえるでしょう。

実際、2017年11月にオープンした東京・上野の商業施設「PARCO_ya(パルコヤ)」では、テナントの約9割にあたる60店舗が店内にAI搭載のカメラを設置しており、撮影した画像をマーケティングに活用しているそうです。画像をAIで分析することにより、来店者数や時間別の推移などが可視化できるようになったため、スタッフの人員体制を効率化したり、商品ラインナップや陳列場所の見直しを行ったりすることができるようになったといいます。

なお、「PARCO_ya(パルコヤ)」を運営しているパルコの発表によると、画像認識技術が売り上げ増に直接的な影響を与えているわけではないものの、8割の来店客の客層が「ターゲット層(30代〜50代の女性)」と一致していることが判ったといいます。想定したターゲット層を集客できているという事実を確認できたことにより、今後どのような戦略を立てていくべきかの判断を明確に行えるようになるため、長期的な利益の増加に貢献していくと考えられるのではないでしょうか。

(参照:来店客の顔をAI分析。急速に広まる「画像分析マーケティング」の可能性と課題 | クラウドファンディング | ソーシャルレンディング | マネセツ)

 

■EC市場の拡大により、AIによる店舗分析は大きな価値を発揮

■EC市場の拡大により、AIによる店舗分析は大きな価値を発揮|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

多くの実店舗でAIが導入され始めている理由のひとつとして、EC市場が急速に拡大していることも挙げられるでしょう。スマートフォンが普及されたことにより、多くの人が手軽にインターネットショッピングを楽しめるようになったからです。

ただ、インターネットで手軽に商品を購入できるようになったこと自体が実店舗のAI導入を加速させたわけではありません。インターネットショッピングであれば、「誰が・どこで・何を・どれくらい閲覧したか」といった顧客の行動履歴を簡単に可視化できるという点が、これまでの実店舗にはない大きなメリットだったため、それを補うための方法としてAIが注目されることになったのです。

ECサイトの場合、ユーザー(来店者)のさまざまなデータを取得することにより、積極的に改善を図ることができます。その改善によって最適化された商品やサービスの提供を行うことで、ユーザーの満足度も高めやすくなったわけです。

もちろん、実店舗にも「商品を手にとって購入検討できる」という、ECサイトでは実現できない大きなメリットがあります。ただし、実店舗でのショッピングの場合、ECサイトのように、商品の閲覧履歴をもとに「おすすめの商品」を提示させることができません。そのため、どうしても収集できる情報に限界が生まれてしまうのです。それは、より良い商品を購入したいと考えているユーザーにとっても大きなデメリットになるため、ショッピング環境という観点では決して望ましいものとはいえないでしょう。

しかし、AIを搭載したカメラを導入すれば、「どの商品がどれくらい売れているのか」という情報だけでなく、購入した人の性別や年代も可視化することができます。何より、「購入には至らなかった人」の詳しいデータも取得できるようになるため、改善すべき点をより明確化することができるのです。これは、これまでの実店舗では実現できなかった大きなメリットといえるでしょう。

また、来店者の購買意欲を高めるためには、効率良く店内を回遊してもらうための導線を最適化することが大切になります。AIを搭載したカメラであれば、来店者がどのような経路で店内をまわっているのかを明確にできるため、適切な導線を設計する上でも大いに役立てることができるのです。

 

■AIカメラによる顔画像の取得には懸念点も

AIを搭載したカメラを実店舗に導入すると、多くのメリットが得られることがお分かりいただけたかと思います。ただし、画像認識技術を活用したシステムには、いくつかの懸念点があるのも事実です。

店舗側からすれば、来店者の情報を収集することで、より良いサービスの提供につなげられるというメリットがあります。しかし、顧客側からすれば、気付かない間に顔画像を取得されていることになるため、そこに嫌悪感を抱く人もいるかもしれません。

もちろん、それらのデータはあくまでもマーケティングに活用されるだけであるため、個人情報の流出につながる心配はないと考えて問題ありませんが、「監視されている」という気分になってしまう方もいらっしゃるでしょう。そのため、今後の実店舗においては、より明確なルールを整備するとともに、透明性のあるAI運用が求められることになるはずです。

とはいえ、実店舗におけるAIの活用は、店舗だけでなく来店者にも多くのメリットがあるため、あまり悲観的に考えるべきではないでしょう。店舗側としても、顧客のプライバシーに配慮する取り組みに力を入れることで、より多くの信頼を獲得することにつなげられるため、透明性や信頼性を追求しながら運用されていくことが予想されます。どのような形でAIが実店舗運営に関わっていくのか、今後の動向からも目が離せません。

 

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