オトクなクーポンを表示したり、公式SNSへの「イイね!」と呼び掛けたりと、ECでの活用が目立つWEB接客。
最近ではECの枠を超えて金融、ソフトウェア、不動産、人材など幅広い分野での企業ウェブサイトへの活用が進んでいます。
今回は、ECサイト以外の活用法を見ていきましょう。
■金融機関での導入事例:新生銀行
新生銀行のサイト(http://www.shinseibank.com/)にアクセスすると、まず「日米株式市場が急落、その影響とは?」というキャッチーなタイトルの最新レポート案内や、「2名様の利用でオトク」といった提携クレジットカードの案内などが数秒間、右下に表示されます。
右下に数秒のみ表示することでWEBを閲覧するユーザーの視界を遮ることなく、伝えたいメッセージや広告を表示させています。
複数回訪問すると表示されなくなることから、新規ユーザーに向けた訴求メッセージとみられます。
■WEB接客って何ができるの?
ここで、WEB接客でできることをおさらいしておきましょう。
WEB接客には大きくわけて「ポップアップ型」と「チャットボット型」の2つがあります。
「ポップアップ型」は、クーポンやセールのお知らせなどのメッセージを伝える機能。
一方、「チャットボット型」はWEB上に設置したチャットボットから直接お問い合わせができる機能です。
このほか、ポップアップ機能を利用してアンケートを設置する場合などもあります。
■WEBサイトのコンバージョン率が伸びない2つの理由
WEBサイトのコンバージョン率が伸びない理由として、「すぐにサイトから離脱してしまう」「コンテンツはあるのに見てもらえない」といった点が考えられます。
WEB接客を導入することで、こうしたケースを防ぐことができます。
例えば、「すぐにサイトから離脱してしまう」問題について。
この場合、WEB接客ではユーザの特長や行動に合わせてポップアップを表示し、離脱を防ぎます。
ECサイトであれば、クーポンの提示などで購買を後押ししますが、ECサイト以外なら、「カスタマーセンターの電話番号を表示する」「メルマガやSNSの登録をすすめる」といったメッセージを掲示し、次のアクションにつなげます。
一方、「コンテンツはあるのに見てもらえない」問題について。
ユーザーがWEBサイトの中で「見ない」コンテンツの代表格に、「よくある質問」や「FAQ」があります。
実際、カスタマーセンターに寄せられるお問い合わせの大半は、こうしたよくある質問で占められるそうです。
質問の答えはサイト上に掲載しているのに見てもらえない場合、WEB接客による対策として、「チャットボットの設置」をおすすめします。
疑問点があるからといってカスタマーセンターに問い合わせたり、ホームページのFAQをチェックしたりするユーザーは多くありません。
大半は、少しでも疑問点があるとそのまま離脱してしまうのです。
しかし、閲覧している画面にチャットボットがあり、そのまま問い合わせ→疑問解決につながるとなればそれほど手間はかかりません。
疑問点をすぐに解決してあげることで、ユーザーの離脱を防ぐことができるでしょう。
また、ページ内にあっても見過ごされてしまう情報も、ポップアップなら必ず目に入ります。
期間限定のコンテンツやキャンペーンなども、ユーザーの個別状況に応じて提示することで、コンバージョン率が向上します。
■ECサイト以外でも活用できる施策も
WEB接客というと、EC向けというイメージがあるかもしれません。
しかし、WEB接客でよく利用される機能のうち、ポップアップメッセージの表示や満足度アンケート、SNSボタンの表示などは、ECサイト以外でも活用できます。
これからはEC以外のサイトでも、積極的にWEB接客の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、現在は無料版を用意しているサービスも多く存在しますので、そういったものを試しに利用してみるのも良いでしょう。