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【インタビュー】「AIと人の協業」Nextremerの目指す対話システムの未来

最終更新日:2024/01/15

2012年、AI研究開発ベンチャーとして創立された株式会社Nextremer (代表取締役会長:向井永浩 代表取締役社長 CEO:高橋太一 以下Nextremer)。「AIと人の協業」をコンセプトに、研究開発で得た独自の技術を様々な形で社会に実装しています。

今回は、代表取締役会長の向井氏にZoomでのWebインタビューを敢行しました。

向井 永浩

株式会社Nextremer 代表取締役会長

岐阜県中津川市生まれ。
大学卒業後、大手国内メーカーにSEとして入社。
シンガポール資本のITベンチャーに転職し海外開発案件に従事。
2012年10月株式会社Nextremerを設立。

 

Nextremer立ち上げまで


――向井会長のこれまでのキャリアからNextremer立ち上げまでの経緯を教えてください。

――向井会長

「大学卒業後、大手メーカーに就職し、大規模な基幹システムのエンジニアとして5年ほど勤めていました。その後、海外でのIT開発を経て、Nextremerを立ち上げました。会社としては、自動車メーカーの研究所などで、マルチモーダル対話システムの研究をサポートするところから始まりました。システムエンジニアとして働いていたころは、すべてルールベースで作業を行っていましたが、AI開発においては、if文を書いたり、分岐をいちいち構築せずとも、『データ駆動でここまで動くんだ』というところに先進性を感じました。

立ち上げ当初は、AI開発ベンチャーとして研究や開発に力を注いでいた傍ら、このAIテクノロジーをいかにして社会に実装すべきかと常に考えていました」

 

高速道路SAや池袋駅などのAI対話システムを手掛ける


――御社の手掛けた対話システムはメディアにも大きく取り上げられていましたね。

――向井会長

「そうですね、Nextremer創立後は、施設や店舗などでの対話システムの実証実験を行っていましたが、2016年には、高速道路サービスエリアでの対話接客システムや、池袋駅に設置したデジタル案内所サービス『勝手に案内所』の試験導入も開始し、多くの方にご利用され話題にしていただきました。当時から、音声や画像認識の分野の研究や物理空間の中でのマルチモーダルな対話システムの開発には、先行して着手していたため、2016年という比較的早い段階で、社会に発信することができました」

 

――対話システムにおいて、先進的な取り組みをされてきた御社が、チャットボットの開発に至ったのはどのような経緯があったのでしょうか?

――向井会長

「弊社は『テクノロジーの恩恵を、それを“今”必要とする全ての人に届ける“』というミッションを掲げており、ビジネスで困っている人のために、AI対話システムをプロダクト化したいと考えていました。そこで、弊社初のプロダクト製品として誕生したのがminarai CS chat です。当時、チャットボットが世に認知され始め、様々なサービスが登場していく最中でしたが、我々が研究開発で培ってきた対話システム開発のノウハウには強みを感じていましたし、独自でエンジンを開発する弊社なら、他社のチャットボットよりも柔軟な仕様で作れるだろうという自信が開発を後押ししました」

株式会社Nextremer 代表取締役会長の向井氏

 

Nextremer初のプロダクト「困っている人のためになるチャットボット」


――minarai CS chat開発において、大事にされていたポイントはありますか?

――向井会長

「『困っている人の力になりたい』という観点から、なるべく運用者に負荷をかけないよう趣向を凝らしました。minarai CS chatの大きな特徴としては『スプレッドシート、Excelで管理できる』という点で、シナリオの編集が行いやすいところです。また、AIによるシナリオ提案も、運用サポートの一環として提供しています。対話が破綻している状態を可視化し、補填すべきシナリオをレコメンドする機能も実装しています」

 

スプレッドシートによるシナリオ編集

 

――運用者の立場からすると、運用負荷が低いことは非常に大切な要素ですね。

――向井会長

「はい。すかいらーく様の事例は、まさに『運用負荷の低さ』を評価していただいたからこそ受注できた案件でした。すかいらーく様は早くからチャットボットによるお問い合わせ対応を取り入れていた企業だったのですが、既存のチャットボットでの『シナリオのメンテナンスがユーザー側でできない』といった運用上のお悩みから、運用負荷の低いチャットボットをお探しになられていたところ、弊社にお声がかかりました。

弊社のチャットボットを評価いただいたポイントとしては、自社でエンドユーザーとのやり取りを改善が容易にできるという、運用の手軽さにありました。それまでシナリオ編集はベンダーに任せきりだったため、エンドユーザーとの会話のやり取りで生じる課題をうまく活かせていなかったものが、minarai CS chatにしてからは『自社内でプロアクティブにメンテナンスをしようと、動き出せるようになりました』という反応をいただきました。

それまでは、チャットボットの開発から運用までをベンダーに丸投げでしたが、『エンドユーザーとの会話内容に合わせて自分たちでシナリオ編集ができるんだ』という体験から、チャットボットを育てていく上でのモチベーションとなっているようです」

 

初期構築・運用の手厚いサポート

 

――minarai CS chatはエンドユーザー側はもちろん、運用側の手間まで考えてくれるのですね。あと、料金プランを見ても、非常にわかりやすく設定されています。

――向井会長

「そうですね。導入をご検討中のお客様にとっては、『チャットボットを導入してどれくらいの効果が出るのか』、『結局どれくらいの費用がかかるものなのか』が不明瞭のため、導入を見送られるケースは少なくないと思います。

我々としては、困っているに使っていただくことを想定しているため、実際に導入につきまとう障壁を壊せるよう、少しでも分かりやすい形でお客様に提案できるよう料金を設定しております。対話数によって従量課金制を取ったり、運用サポートをサービスとして提供されている企業さんが多いなかで、弊社では、機能制限ごとにプランを用意しており、すべて一律の金額で提供しています。

スモールスタートをご希望される方が多いものの、後に『プロモーションをかけたい』、『売り上げを伸ばしたい』というご要望が挙がってきます。そういった後のサービス拡張に向け、先行きを見通しやすいように料金を設定している点も、minarai CS chatが選ばれる判断材料の一つにあるのではないかと思います」

 

チャットボットとシナリオ構築のノウハウをパッケージ化して提供


――AIコンタクトセンターとはどのようなサービスなのでしょうか?

――向井会長

「問い合わせ対応AIチャットボットとオペレーターによる有人対応サービスをセットでご提供させていただいているのが、AIコンタクトセンターです。2020年の4月より正式にリリースしました。こちらも、月額基本料をベースにオペレータ派遣がオプションでつけられるというサービスです。もともとは運用サポートのメニューとして用意していましたが、それ自体を外販できるようにパッケージ化したものです。

AIコンタクトセンターを導入するメリットとしては、チャットボットに精通した人間がオペレータ対応も兼ねることで、オペレータとしてのノウハウや対応したことをチャットボットに再学習させられるところにあります。オペレータの品質は高いが、チャットボットへの再学習ができないために、問い合わせ対応の工数削減が進まないというケースは往々にして見られます。ならば、その逆の発想で、シナリオ構築の作業に主眼をおき、AIで対応できる範囲を広げることで、オペレータの負担を減らしていくというアプローチがこのAIコンタクトセンターで取れるようになります」

AIチャットボットとオペレーターのハイブリッド対応

 

――しかし、あえてパッケージ化したのには、どんな理由があったのですか?

――向井会長

「かねてより弊社では、『窓口業務を縮小化したい』、『顧客コミュニケーションのオンライン化したい』といったお客様からのご要望をいただいており、チャットボット対応を軸にした小規模でも効率的なコンタクトセンターの実現が急務だと感じておりました。お客様としても、オペレーション体制をおおまかに変更することは難しいので、我々がしっかりパッケージ化した製品として提供することで、安心してお使いいただけると考えています」

継続運用によるメリット

 

「次のスタンダードを作るためには」地方に拠点を置くからこそ感じること


――地方に拠点を置くAI企業として、地方の現状をどのように捉えていますか?

――向井会長

「地方にいると、人手不足などの課題が、自分のことのように実感できます。しかし、そういった課題に直面する地方の企業が、次の挑戦をするためには、テクノロジーの力を活用していくしかありません。そのため、我々がすべきは、テクノロジーを活用できる環境作りです。地方においてテクノロジーの実装を推進し、新たな産業を作ることは喫緊のミッションだと考えています」

 

――地方再生は今後の日本にとっても重要な問題ですね。では、御社の今後のビジョンを教えてください。

――向井会長

「対話システムと画像の融合を進めていきたいと考えています。我々は技術開発、プロダクト製品の提供、オペレーションの代行サービスを包括的に取り組んでいる会社なので、どういった領域にニーズ、もしくは課題があるのかを汲み取りながら、世の中に良い形で実装し、『次のスタンダードを作っていきたい』と思っています」

 

地方に拠点を置いているからこそ、肌で感じられる「人手不足」の実情。Nextremerは“AIを地方にも、地方からもAIを“目指して、最適な形でのテクノロジーの社会実装を進めていきます。

 

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AIsmiley編集部

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