AIsmiley Magazine

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業態業種別-AIの導入活用事例-

2019/11/18

AIが災害を予測!防災AIの導入事例5選!

  • 編集部記事

AIが災害を予測!防災AIの導入事例5選!|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

台風や地震など、日本ではたびたび災害に見舞われることがあり、できる限り被害を減らすための災害対策が求められている状況です。そのような中で、いつ訪れるか分からない防災対策に「AI・人工知能」を活用している企業が増えているのをご存知でしょうか。

今回は、AIを活用した災害予測や災害対策をしている企業の事例をご紹介していきます。AIがどのような形で活用されているのかをご覧いただくと同時に、ぜひご自身の災害対策にもお役立てください。

■富士通研究所の事例:津波被害軽減予測プロジェクトにAIを活用

株式会社富士通研究所では、東京大学地震研究所、東北大学災害科学国際研究所、そして川崎市と共同で、川崎市臨海部の津波予測・対策の技術検討を行うプログラムを実行しています。
日本の地形は複雑であるため、津波のリスクや予測難易度などが地域ごとに大きく異なります。そのため、それぞれの地域の特性を考慮した上でカスタマイズしていく必要があるわけです。

例えば、今後30年以内に高確率で起こるとされている南海トラフ巨大地震では、地震発生後数分で津波が到達するとされる地域もありますが、川崎市や東京湾の内側などは津波到達まで1時間以上かかると予想されています。そのため、こういった情報を踏まえた上で、「それぞれの地域にとって最も適切な被害軽減対策」を進めていく必要があるのです。

その被害軽減対策を進めていくために、富士通研究所をはじめとする共同研究により、津波の浸水や避難行動などをもとにした避難シミュレーションの開発が進められています。

(参照:富士通 川崎市においてICT活用による津波被害軽減に向けた共同プロジェクトを開始)

 

■NTTの事例:台風による通信ケーブルの被災をAIが予測し防災

■NTT:台風による通信ケーブルの被災をAIが予測|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

NTTは、大型の台風などによって通信ケーブルが故障した際にも早期復旧を行えるよう、AIによる予測システムを導入することを発表しました。2019年度中にはNTT東日本で導入され、2020年度中にはNTTコミュニケーションズとNTTドコモで導入されるといいます。

これは、AIの予測によって「被災した場合の適切な人員」「適切な資材」を3日前までに把握できるようにするという仕組みです。事前にこれらを把握しておくことで、これまで復旧に1ヶ月かかっていた大規模な災害であっても従来の作業より約1週間復旧を早められるといいます。この予測に使用されるのは、2012年以降に国内で特に大きな被害をもたらした約20件の台風の気象データです。

通信ケーブルの耐風基準を上回る風速の台風が上陸すると予想される場合には、その5日前から過去データとの照らし合わせなどを行い、故障の予測を開始します。そして、台風の上陸3日前になると、故障予測に基づいた人員配置、資材配置がなされるという流れです。

これまで、NTTではマニュアルに沿った災害対応が行われていましたが、担当者の経験に依存する部分も決して少なくなかったといいます。そのため、2018年に関西を直撃した台風21号の復旧作業では、人員の宿泊場所や資材配置に苦戦しました。この経験を参考に、2018年11年からAIを活用した故障予測システムの導入が検討されていたそうです。

今後は、地盤データをAIに学習させることで、土砂災害による被害の予測も可能になるといいます。

(参照:ニュースイッチ NTTが被災予測にAI導入、通信ケーブル早期復旧につなげる)

 

■産総研の事例:シミュレーションとAIの融合で意思決定を支援

■産総研:シミュレーションとAIの融合で意思決定を支援|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)では、日本電気株式会社(NEC)と共同で「未知の状況での意思決定」を実現するための研究が進められています。大規模災害などの過去のデータが多くないものの場合、ビッグデータを処理することは難しいとされていました。つまり、過去データが十分ではないため、AIによる予測が難しかったということです。

しかし、観測したい現象だけを集中観測する技術の開発に成功したことで、より効率的な機械学習ができるようになりました。

また、この研究では、シミュレーター上に構築されている仮想世界に自動推論技術を組み合わせることによって、未知の状況においても現実的な推論を行う技術が開発されています。

(参照:産総研 「産総研-NEC 人工知能連携研究室」を設立-産総研における初の企業名を冠した研究室、シミュレーションとAIが融合した技術で未知の状況での意思決定を実現へ-)

 

■ウェザーニューズの事例:AIで世界の降水分布を可視化

■株式会社ウェザーニューズ:AIで世界の降水分布を可視化|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

株式会社ウェザーニューズでは、アメリカのNVIDIAが提供する深層学習(ディープラーニング)技術を活用した降水分布の可視化プロジェクトが進められています。これは、日本を中心とした衛生画像と雨雲レーダー画像を教師データとして、衛生画像をベースに雨雲レーダー画像を作成するというものです。これにより、雨の状況を可視化することが可能になります。

つまり、気象観測のインフラが整備されていないような地域(海上)においても、その整備をしたり管理したりする必要がないということです。現段階では東南アジアが解析の対象エリアとなっており、今後はより多くのエリアに拡大していくといいます。

(参照:Weathernews ウェザーニューズ、全世界の降水分布を高精度に可視化・予測するAIプロジェクトでNVIDIAとコラボレーション)

 

■LINEの事例:災害状況を把握し、効果的な災害対応を支援する仕組みの実現へ

■LINE株式会社:災害状況を把握し、効果的な災害対応を支援する仕組みの実現へ|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

LINE株式会社は、災害対応能力の高い社会の実現を目指すため、国立研究開発法人防災科学技術研究所と「インターネット・AI技術を活用した防災・減災に向けた連携協力に関する協定」を締結しました。インターネット・AI技術を積極的に活用することで、より効果的な災害対応を行っていくことを目的としています。

LINEでは、多くの日本人が利用しているコミュニケーションアプリ「LINE」が災害発生時に有効活用できるよう、災害時に役立つ機能の充実に取り組んでいるそうです。また、テキストや音声などでコミュニケーションを図る「AIチャットボット」を自治体の問い合わせ窓口として導入し、よりスムーズな情報共有を実現するといいます。

(参照:LINE株式会社 【コーポレート】LINE、防災科学技術研究所と「インターネット・AI技術を活用した防災・減災に向けた連携協力に関する協定」を締結)

 

■AIの災害予測が、国内の防災・減災を実現する

このように、多くの企業が災害予測にAIを活用しています。災害を完全に阻止することは難しいからこそ、より高い精度で「予測」を行い、その予測に沿った「対策」をしていくことが、命を守る上で大切なのです。

もちろん、一人ひとりが災害への危機感をしっかりと持ち、常日頃から災害への対策をしていくに越したことはありません。しかし、その「対策」をより効果的に行うためには、より精度の高い「予測」が必要不可欠です。それを踏まえるとAIによる災害予測は、今後私たちにとって欠かせないものとなっていくでしょう。
 

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